動物倫理について学べる本５冊

本ブログでは動物倫理について学べる本について紹介します！
今回は入門書や専門書等、思想を学ぶ本に絞ってご紹介します。

動物倫理とは
動物倫理について学べる本５冊
まとめ

動物倫理とは

皆さんは「動物倫理」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
動物倫理とは人間固有のものだと従来されてきた権利を動物にも認めるべきであるということについて考える学問です。
とても分かりやすく言うと、動物に配慮してヴィーガンになろうと言うのも動物倫理についての話題の一つです。
近年一部SNSでヴィーガンの活動が取り沙汰されますが、彼らの主張の根拠について知りたい人や動物が好きな方、そして今日も当たり前に肉食をした方にとって人生を変えてしまうような動物倫理の本を紹介します！！

動物倫理について学べる本５冊

1.はじめての動物倫理学
by 田上孝一

名言：人間は動物を基本的に便利な「生きた道具」だと考えて、自分の欲するままに使い続けている

重要度	４
読みやすさ	３

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

はじめての動物倫理学（集英社新書） [ 田上孝一 ]
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本書は現在出版されている中で唯一の動物倫理を扱った新書です。
新書ということもあって初心者にも読みやすく書かれていて、私もこの新書から動物倫理の考え方を知りました！
本書を読むと現在の動物倫理学の大枠が分かると同時に、作者の研究対象であるマルクスの問題意識とも重なっている部分があることを理解することができます。
社会主義に興味がある人にもおすすめの一冊です。

2.現代思想６月号　特集　肉食主義を考えるヴィーガニズム・培養肉・動物の権利・・・人間-動物関係を再考する
by 現代思想

名言:「いただきます」という感謝なり供養なりを捧げれば、相手を犠牲にしていいという考え方が中心にあります。

重要度	4
読みやすさ	3

現代思想 2022年6月号特集=肉食主義を考える ―ヴィーガニズム・培養肉・動物の権利…人間-動物関係を再考する[本/雑誌] / 青土社
価格：1,650円（税込、送料別) (2024/5/12時点)

本書は動物倫理について識者が論じる論文集です。昆虫食、培養肉、動物園等様々な観点から肉食主義の輪郭及び内実を明確にしていきます。
名言で取り上げた箇所は、哲学者の伊勢田さんと動物倫理の研究者である井上さんの対談からの引用です。「いただきます」という言葉は日本人にとっては、「食事前に言うことになっている言葉」です。先ほどご紹介した、メラニー・ジョイの考えと同様に当たり前にされていることが肉食主義をつくる空気を作り出していているという事実にハッとさせられました！

3.動物の解放
by ピーター・シンガー

名言：ほとんどの人間は種差別主義者である。

重要度	５
読みやすさ	３

動物の解放改訂版 [ ピーター・シンガー ]
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本書は動物倫理の思想を世の中に広めた本です。
著者のシンガーは哲学者で精力的に現在も活動されています。
彼は快と苦を感じる存在は、等しく配慮されるべきであると考えます。
つまり人間以外の動物についても快と苦は感じるのだから、動物の苦しみも人間の苦しみと同様に配慮される必要があると主張します。
しかし、人間は動物と人間で区分して差別をしている。それを表したのが名言の文章です。
実は動物倫理に賛成している人からも反対している人からも批判されることが多い本書ですが、
世界に影響を与えたことには間違いがないので、ぜひご一読ください！

4.私たちはなぜ犬を愛し、豚を食べ、牛を身にまとうのか　カーニズムとは何か
by メラニー・ジョイ

名言：肉食は既定の事実であって、「自然」に行うこと、これまでもそしてこれからも当然のように行われることとして私たちは捉えています

重要度	５
読みやすさ	４

私たちはなぜ犬を愛し、豚を食べ、牛を身にまとうのかカーニズムとはなにか [ メラニー・ジョイ ]
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作者のメラニー・ジョイは心理学者の観点から、人間が肉食についてどのように捉えているのか思考を深めています。
例えば、人間は自明視していた規範等について問題提起された時、自分が行ったことはノーマル（普通）である、ナチュラル（自然）である、ネササリー（必要）である（＝三つのＮ）と反論すると言います。但し肉食というのは、ひとつのイデオロギーに過ぎないのです。
メラニー・ジョイはその状態を表すために「肉食主義（カーニズム）」という新語を作りました。
本書では肉食主義について自明視していた私に一歩下がり客観的に考えるきっかけを与えた一冊です。
ぜひみなさんも読んでみてください！

５.人命を特別を言わず/言う
by立岩真也

名言：ピーター・シンガーらの議論を紹介し、その主張がおかしなものであることを確認する。

重要度	３
読みやすさ	３

本書は名言にもあるようにピーター・シンガーやヴィーガンの思想について反論しています
大多数の肉食主義の人にとっては納得できる主張も多いと思います。
動物倫理について肉食主義について改めて考えてみることも重要ですね！

人命の特別を言わず／言う [ 立岩真也 ]
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まとめ

動物倫理についての理解が深まる本を紹介しました。
これまで当たり前だと思っていたことがひっくり返る本ばかりです。
人間の痛みと同様に動物の痛みについても考える学問である「動物倫理」。
以前本ブログで紹介した「反出生主義」ともつながる領域だと感じます。
※まだブログを見ていない人は下記から御覧ください！
本|反出生主義について学べる本 | 名言本商品ブログ (meigen-hon-shoukai.com)
反出生主義について学べる本（小説編） | 名言本商品ブログ (meigen-hon-shoukai.com)

また今回紹介した本は電子書籍でも読めますので下記リンクからチェックしてみてください！